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千田泰広:新作《Scale》

2018/03/03 お知らせ参加アーティスト

遠さと美しさ

遠さは美しい。大気に染まる紅葉した下草の色、岩と雪の細かな模様。遠近法や透視図法も、写実より根本に、遠さを表したかったのではないだろうか。見上げれば星はさらに遠い。さらに遠くは宇宙の外までも達する知性と想像力。そこにある「遠さ」は美しいだろうか。

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星の美しさには素材の純粋さもある。星とは遠くから来る光。光源の見えない光は地上には少ない。

遠さとは何か。それは主体の大きさと距離の比だ。肉眼で素粒子を見られたら、手元に遥かな遠さが広がる。逆に距離があっても、意識としての身体の拡大があれば、そこに遠さは生まれない。点景が添えられた写真はその効果を教えてくれる。

また、遠くのものは細かく見える性質がある。逆に細かいものは遠さを生む。細かい=遠い=美しい。教会の細かな細工などにそれが読み取られる。

何故遠さは美しいか。そこに身体が縮小するような感覚を覚え、空間の広がりの中に、想像の自由さ、行動の自由さが得られるからではないか。遥かに広がる風景を前にすると、体性感覚に変容がもたら される。遠さと身体は密接に関係し、身体感覚は感情や精神と一体である。だから人は遠さに美しさを感じるのではないだろうか。
遠さと美しさ

遠さは美しい。大気に染まる紅葉した下草の色、岩と雪の細かな模様。遠近法や透視図法も、写実より根本に、遠さを表したかったのではないだろうか。見上げれば星はさらに遠い。さらに遠くは宇宙の外までも達する知性と想像力。そこにある「遠さ」は美しいだろうか。

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星の美しさには素材の純粋さもある。星とは遠くから来る光。光源の見えない光は地上には少ない。

遠さとは何か。それは主体の大きさと距離の比だ。肉眼で素粒子を見られたら、手元に遥かな遠さが広がる。逆に距離があっても、意識としての身体の拡大があれば、そこに遠 さは生まれない。点景が添えられた写真はその効果を教えてくれる。

また、遠くのものは細かく見える性質がある。逆に細かいものは遠さを生む。細かい=遠い=美しい。教会の細かな細工などにそれが読み取られる。

何故遠さは美しいか。そこに身体が縮小するような感覚を覚え、空間の広がりの中に、想像の自由さ、行動の自由さが得られるからではないか。遥かに広がる風景を前にすると、体性感覚に変容がもたらされる。遠さと身体は密接に関係し、身体感覚は感情や精神と一体である。だから人は遠さに美しさを感じるのではないだろうか。

 

千田泰広

千田泰広(Yasuhiro Chida)「0.04」,「SCALE(共同制作)」制作記録を見る(PDFファイル、約105KB)

遠さと美しさ

遠さは美しい。大気に染まる紅葉した下草の色、岩と雪の細かな模様。遠近法や透視図法も、写実より根本に、遠さを表したかったのではないだろうか。見上げれば星はさらに遠い。さらに遠くは宇宙の外までも達する知性と想像力。そこにある「遠さ」は美しいだろうか。

星の美しさには素材の純粋さもある。星とは遠くから来る光。光源の見えない光は地上には少ない。

遠さとは何か。それは主体の大きさと距離の比だ。肉眼で素粒子を見られたら、手元に遥かな遠さが広がる。逆に距離があっても、意識としての身体の拡大があれば、そこに遠さは生まれない。点景が添えられた写真はその効果を教えてくれる。

また、遠くのものは細かく見える性質がある。逆に細かいものは遠さを生む。細かい=遠い=美しい。教会の細かな細工などにそれが読み取られる。

何故遠さは美しいか。そこに身体が縮小するような感覚を覚え、空間の広がりの中に、想像の自由さ、行動の自由さが得られるからではないか。遥かに広がる風景を前にすると、体性感覚に変容がもたら される。遠さと身体は密接に関係し、身体感覚は感情や精神と一体である。だから人は遠さに美しさを感じるのではないだろうか。
遠さと美しさ

遠さは美しい。大気に染まる紅葉した下草の色、岩と雪の細かな模様。遠近法や透視図法も、写実より根本に、遠さを表したかったのではないだろうか。見上げれば星はさらに遠い。さらに遠くは宇宙の外までも達する知性と想像力。そこにある「遠さ」は美しいだろうか。

星の美しさには素材の純粋さもある。星とは遠くから来る光。光源の見えない光は地上には少ない。

遠さとは何か。それは主体の大きさと距離の比だ。肉眼で素粒子を見られたら、手元に遥かな遠さが広がる。逆に距離があっても、意識としての身体の拡大があれば、そこに遠 さは生まれない。点景が添えられた写真はその効果を教えてくれる。

また、遠くのものは細かく見える性質がある。逆に細かいものは遠さを生む。細かい=遠い=美しい。教会の細かな細工などにそれが読み取られる。

何故遠さは美しいか。そこに身体が縮小するような感覚を覚え、空間の広がりの中に、想像の自由さ、行動の自由さが得られるからではないか。遥かに広がる風景を前にすると、体性感覚に変容がもたらされる。遠さと身体は密接に関係し、身体感覚は感情や精神と一体である。だから人は遠さに美しさを感じるのではないだろうか。

 

千田泰広

千田泰広(Yasuhiro Chida)「0.04」,「SCALE(共同制作)」制作記録を見る(PDFファイル、約105KB)
千田泰広:新作《Scale》(写真撮影:木村 耕紀)

千田泰広:新作《Scale》(写真撮影:木村 耕紀)